学生団体「SEALDs」のみなさんに少々苦言を・・・
毎週のように国会前でデモを行っている学生団体「SEALDs」。
今国会で参議院を通過するであろう安全保障関連法案に対して、
声高に反対を叫ぶ若者たちの団体である。
選挙に関心のない若者が多いとされる昨今、政治に興味を持ち
そして自分たちの意見を表明するこの学生達を見て、
なかなかどうして、今の若者を捨てたもんじゃないぞ と感心を
するのは、私だけではないであろう。
ただこの活動が、権力と対峙して反体制を謳うような一過性の
運動になってはいけない。みんなで集まってワイワイ騒げればいいと
いうような活動になってはいけない。
昨日のテレビ番組で、この「SEALDs」のメンバーの一人 奥田愛基氏の
発言を聞き、私の中に少々疑問符がついた。
「なぜ国民全員が安倍首相のわがままに付き合わなければならないんでしょうか。」
「去年の選挙も国民の意思とは言えない」
「選挙前から自民党は安保法案についてテレビ等でちゃんと説明してなかったですよね」などなど
学生の立場で物事を考えるとこうなってしまうものなのか・・・
まず基本的な事柄となるが、わが国「日本」は、間接民主制という政治制度を
採用している。
これは選挙によって、民意の代表者を選出し、自らの権力の行使をその代表者に
信託することで、間接的に政治に参加しその意思を反映させる政治制度である。
前回の第46回衆議院議員選挙において、480の議席の内、自民党と公明党で325議席の絶対安定多数と
なった民意は重い。その自民党と公明党から首班指名で選ばれて総理大臣になった
安部晋三首相のわがままとは、これこそ大きな民意を冒涜するものでしかない。
それは直近の昨年行われた参議院選挙の結果を見ても、改選121議席中与党で76議席を占めたことでも
よくわかることである。
安保法案の説明不足を口にしたところで、「馬の耳に念仏」でもないが、
聞く耳を持たない輩に何を言っても理解できる訳がないような気もするのだが・・・
ただし、だからと言って「SEALDs」の活動のすべてを批判的に捕らえようとも
思わない。
毎回低投票率を悲観される日本の政治において、これだけ自分の意見を持つ若者達が
増えているということは、次回の選挙では多少投票率の上昇が期待できるからである。
デモをすることも悪いことだとは思わない。
今の政治に疑問符を持つことも大事なことである。
ただし、自分の意見を主張するのはいいのだけれど、自分の意見を正当化するあまり、
他を中傷するということは、少々違う気がする。
特に「SEALDs」メンバーが自衛隊員を冒涜する発言をTVの取材などで行っていると聞き、私自身 大変大きな怒りが沸いてくる。
昨日からの鬼怒川の決壊現場での自衛隊員や消防、警察署員の救出作業を見れば
一目瞭然のことである。
「言論」は自由である。
これは、何人たりとも保障されるべきことだとは思う。
ただし、非難・中傷の類となれば、話は別のこと。
自衛隊員を冒涜する発言を行った者であったとしても、彼らはきっと
何も言わず命を賭けて、あなた方を救出するであろう。
このことを胸に今後の「SEALDs」の活動に目を向けていきたいと思う。
選挙において投票という自己主張をしようじゃないか。
Boys, be ambitious!